Progressive Award 2022

Prog Notes Special "Progressive Award 2022"










2022年12月31日も残すところあと僅か数時間となりましたが、今年も…というか、もはや大晦日恒例となった感がありますが『幻想神秘音楽館』の一年間を締め括る総決算という一大イヴェントという意味合いで、今年の10選、最優秀新人賞という栄誉と功労を讃える
「Progressive Award 2022」をお届けいたします。
世界中に蔓延した新型コロナ禍から早3年、今年は今まで以上に規制が緩和され世界各国の往来も漸く再開の運びとなり、徐々にコロナ禍発生前の頃に近い社会生活に戻りつつある…そんな感すら抱かせる一年だったと思います。
勿論、鬼畜大国ロシアがウクライナへの軍事侵攻が無ければの話ですが。
今やコロナ禍以上に私たちの日常に暗い影を落としたと言っても過言では無い、無慈悲なロシアの蛮行にウクライナのみならず世界各国がどれだけ傷付いていることか…。
それでも平和と正義と自由を信じ、いつかこの無意味な戦争が終結する事を願いつつ世界各国の愛と心あるプログレッシヴの匠と楽師達は、ロシア並び親ロシア派に臆する事も屈する事も無く、音楽という平和の武器で抗いながら聴き手に希望と夢と勇気を与えてくれました。
今回2022年のプログレッシヴ10選で栄えあるベスト1に選ばれたAntony Kalugin自身も、今もなおウクライナのハルキウに留まり、困難や戦渦と闘いながら創作活動に勤しみ、最高の音楽作品で理不尽な戦争に拮抗し挑み続けています。
狂った独裁者が支配する国家に決して敗北する事無く、真の平和と自由を勝ち取るまで…プログレッシヴの創り手側そして聴き手側である私達も新たなる時代と未来を見据え、次に繋げる為の新たな一歩へ踏み出さねばと願わんばかりです。
新たな気持ちで新たな年を迎えつつも、今年もまた素晴らしい作品を世に送り出してくれた勇気と真心ある貴方(貴女)達に敬意を表し、プログレッシヴに携わっている者として改めて心から感謝と御礼の言葉を贈りたいと思います!
2022年プログレッシヴ・ロック10選
Top 10 Progressive Rocks 2022
第1位 ANTONY KALUGIN/Rebirth
第2位 REALE ACCADEMIA DI MUSICA/Lame Di Luce
第3位 TEE/Total Edge Effect
第4位 SIIILK/Eemynor
第5位 BANCO DEL MUTUO SOCCORSO
/Orlando: Le Forme Dell'Amore
第6位 AUDIO'M/Godzilla
第7位 MOON LETTERS/Thank You From The Future
第8位 DE ROSSI E BORDINI/De Rossi E Bordini
第9位 GURANFOE/Gumbo Gumbo
第10位 ARC OF LIFE/Don't Look Down










2022年最優秀新人賞 - 2022 Best Newcomer Award
RETREAT FROM MOSCOW/The World As We Knew It
LIMITE ACQUE SICURE/Limite Acque Sicure
WIRED WAYS/Wired Ways
AAMUNKOITE/Aamunkoite
ACB(K)/Siblings
BIRTH/Born
ARTEFACTRON/Artefactron
MERÈT/Ceremonias








次点 - Runner-up
今年からプログレッシヴ10選並び最優秀新人賞から惜しくも漏れたアーティストは、順不同の形ではありますが、次点の枠として作品のみを掲載いたしますので、どうか御容赦願います。
勿論、ノミネートから外れたとしても作品のクオリティーや素晴らしさに変わりはありません。
どうか頑張ったこれらのアーティスト達にも、心から称賛の拍手をお願いします!












総括
前置きでも触れた通り、今年は2月のロシアのウクライナ軍事侵攻で全世界が大きく揺れ動き、不穏と困惑に悩み傷付き苛まれた、文字通り最悪の極みともいえる一年であったと思えてならない。
政治面・外交上も然ることながら、スポーツ・文化・芸術・カルチャーといった面でも世界と途絶し、報道の自由も規制され言論統制・封殺もままならない時代逆行を物語る、改めて独裁国家の真実と畏怖をも抱いたのが正直なところでもある。
間接的ではあるが、都内のプログレッシヴ・ロック専門店でもロシアのアーティストがパッタリと入荷しなくなったのも戦争が原因である事はよもや明白と言えよう。
そんな暗澹たるウクライナ情勢のさ中に、自らのバンドでもありプロジェクトでもあるカルファゲンそしてサン・チャイルドを長きに亘り牽引してきたAntony Kaluginが、ウクライナのハルキウを拠点に戦渦と不安に負けず自らのソロワークをリリースした事は、一人のリスナーとして安堵の思いと同時に非常に逞しくも誇らしく思えてならなかった。
故に迷う事無くAntonyのソロアルバムを2022年のベスト1に推挙したのは必然であると思い、今回の結果に至った次第である。
否!それこそ世界中の総意であると思えてならない。
余談ながらも、今年2022年は意外な事に多くのニューカマー達がデヴューを飾り台頭が目立った年であった事も特筆せねばなるまい。
いずれにせよ…世界が二つに分断するかの様な危機感があったにも拘らず、勇気と気概あるアーティスト達が立ち上がり、思いの丈を込めて作品を世に送り込んだ特別な一年であった事に相違はあるまい。
あと僅か数分で訪れる2023年という新たなる一年が、災禍や戦渦に臆する事無く、決して最良とまでは行かないにせよ、どんなに僅かでも光明に満ちた明るい兆しの展望が望める年であって欲しいと切に願いたいものである。
本年も『幻想神秘音楽館』を御愛顧・御支援頂き誠に有り難うございました。
2023年も引き続きどうか宜しくお願い申し上げます。
皆様どうか良いお年をお迎え下さい。
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